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ノートをまとめ終わったのは、夕日が生徒会室に差し込む頃だった。
片づけて部活に行こうと立ち上がった。
「まだいたの?」
扉から入ってきたのは、朝比奈だった。
よく見ると、部活の練習着だった。
「うん、今書き終わって。朝比奈部活は?」
「今休憩中。窓開いてるの見えたから。」
「そう。」
朝比奈は机の上に開いてあるノートを手に取った。
「やっぱり字綺麗だな。さすが書道部。」
「わ、私が書道部ってなんで知ってるの!?」
私はパニくってた。
こんなに朝比奈と話したことないし。
もちろん自分のことも話したこともない。
「・・・あの時書道室にいただろ?」
あの時・・・
私の頭の中でフラッシュバックがおこった。
書道室・・・朝比奈・・・告白・・・
「知ってたの!?」
「あぁ。」
朝比奈はほほ笑んだ。
夕日に照らされた髪が風でなびく。
その姿から目が離せなくて・・・
ピー
グラウンドからホイッスルが聞こえた。
「練習戻る。お疲れ。」
朝比奈は机の上に1本のペットボトルを置くと、部活に戻っていった。
私は、高鳴る心臓を落ち着けるのに必死だった。
なんなの・・・一体なんなんなのよー!?
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