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朝起きてまた1日が始まる。家を出るまでの時間が午前中で僕が僕でいられる大切な時間だ。
家を一歩出れば僕は僕でなくなる。
近所のおばさんには【毎朝元気に挨拶してくれる子】として振る舞い、スクールバスで隣になるクラスメイトには【共通のゲームで盛り上がれる人】として振る舞う。
本当はもっと他にもしたいことがあるけど、求められている以外の僕は、そのひとたちにとって価値がないみたいだからそんなことは怖くてできない。
学校に着いてからがもっと大変だ。
隣の女子には【忘れた物を見してくれる人】としての僕を求められるし、後ろの野球部には【わからないところを教えてくれる人】としての僕が求められてる。
1人1人、求められてる僕が違うんだ。誰も傷つかずにするためにはそれしかないからね。
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