僕はスライム、スライムでいよう

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「一つ聞きたいんだけど...、スライム君はなんでスライムなの?」 「へっ?」 僕が素っ頓狂な声を挙げたのが面白かったのか彼女は人懐っこそうに笑う。 「スライム君のどこらへんがスライムなのかなー!って思ってさ」 「えーっと...それはその...」 「うんうん!」 彼女はまた一歩距離を詰め目に一杯の期待を込め僕をみている。 彼女がどんな僕を求めているのか、少しもわからなかったけどなぜだかあの時は話す気分だった。 「スライムは...スライムは【ゲームの序盤に出てくる敵】だからみんなに認められてると思うんだよね...だから例えばスライム一匹一匹に人生があっても、みんなは興味無いだろう? 僕も.....僕の人生に興味を持ってくれる人なんていなかったから似てるなぁって...」 ここまで話してやっとやってしまった。と思った。 「ご、ごめん!わけわかんないよね...。」 彼女は腕を組み真剣に何かを考えてるみたいだった。
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