歌え。

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『窓の外の星を見た 真っ暗な部屋のなか それはそれは 綺麗な光で 今なら 翔べると思った 思ったとき 指先から 震えた 投げ出したい 逃げ出したい こんな場所から 世界から 「羽があるなら翔んで消えてしまいたい」 泣きわめくなんてことはせず 僕は ただ 窓に手を当てていた 羽なんて持たない僕は こうすることしかできない 翔べない僕は 勇気がないだけ ただ 独りで 目を伏せているだけ 眠れない夜 翔びたい夜 泣けない夜 翔べない夜』
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