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恋のリードは譲れない
今日こそは、譲れない。
僕は……
絶対に。
絶対に!
こっちの道に行く!!!
がんっとして譲らない僕に、ユキちゃんは困ったように声を出した。
「もー、小太郎!こっちだってー」
やだ、やだ、やだ。
もう今週は二度も譲った。
僕とユキちゃんを繋ぐリードはまっすぐにピンっと張っていた。
もしかしたら、首をぶんぶん振ってみたら抜けるかもしれない。
でも、そんなことはしない。
ユキちゃんを悲しませたいわけじゃないんだ。
ただ、僕はメルちゃんに会いたいだけなんだ。
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