恋のリードは譲れない

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「あの、川島くん。もしよければなんだけど……」 「んっ?」 「たまに、小太郎の散歩付き合ってくれないかな?小太郎、カワシマくんのこと大好きみたいで」 えっ?カワシマくんのことを好きなのはユキちゃんでしょ。 いつも電話にそう言ってるよ。 僕がじーっとユキちゃんを見ると、ユキちゃんの顔は少しだけ赤かった。 夕焼けのせいかな。 いや、きっとドキドキのせいだ。 もう、仕方ないな。 僕が 「どうなのさ!」 とカワシマくんの足をぐいぐいっと押すと、カワシマくんは少し笑って 「たまにと言わず、毎日でも。何だか長峰さんと小太郎に会うのが日課になっちゃったみたいで、会わないと落ち着かないんだ」 と答えた。 カワシマくんの顔もちょっとだけ赤く見えた。 何だかよく分からないけど……これは、僕、うまくやったのかもしれない!!
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