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翌日、僕の大作戦が始まった。
やっぱり、今日もユキちゃんはいつもの曲がり角を曲がらない。
まっすぐ歩いていくと、前からカワシマくんが歩いてきた。
「あっ、長峰さん!」
カワシマくんが手をふると、ユキちゃんも小さく手をふった。
「小太郎こんにちは」
「カワシマくん、こんにちは!」
一応丁寧にあいさつをすると、カワシマくんは
「おりこうさんだね」
と僕の頭をワシワシなでた。
カワシマくんは撫で方が上手で、つい顔がトローンとしてしまう。
あっ、いけない、いけない。
気持ちいいからって油断した。
僕はカワシマくんが、あの道を通る方法を見つけなくちゃいけないんだ。
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