君の事が…

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君の事が…

一目惚れって突然だと思う。 私も中学や高校、大学で沢山の男性に出会って沢山の一目惚れをした。 勉強が良くできる子だったり、運動神経が良かったり、クラスの人気者や時には先生だって。 でも… 『一目惚れって所詮顔だよね』 だって 勇気を振り絞って告白した高校3年のクラス替えがあった日。 誰か忘れちゃったけど、そう言われた。 でもね、後日、あなたがそうやって他の子に告白してたの偶然聞いちゃったんだから。私。 すっごく惨め。 あなただって顔が好みだったくせに。ずるい。 今では、鴛鴦夫婦ですって。意地はって結婚式行かなかった自分が嫌い。 そんな私を一目惚れだと好きになってくれた子がいた。確か、部活の後輩だっけ。 ビックリしたけど嬉しかったからokした。でもね。 『先輩がそんな人だなんて思ってませんでした』 振られた。その時、一目惚れほど嫌な恋は無いって思った。 そんな思いを抱えながら生活してもやっぱり一目惚れする人は現れる。でも、話したりするうちに嫌いになる。 あの子もこんな気持ちだったのだろうか。 大学を卒業して、特にしたいことが見つからなかった私は今、カフェでバイト中。 マスターは気さくで明るい妻子もちのおじさん。私の他にも高校生の女の子と大学生の男の子の四人でやってるの。 「明里さーん、レジお願いします」 仕事中に変なこと考えちゃダメね。 「はーい。お待たせいたしました」 「いえ、おきになさらず」 素敵な声。チラッ 彼の顔を見ると体が熱くなるのを感じた。 彼も何だか顔が赤い。私を直視してくれていない。 「「あっあの」」 一方的な一目惚れじゃより二人の同時の一目惚れの方が素敵よね? 終わり
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