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 一緒に冒険してた友達の反応が無くなった。  それも、次々に。 「ゆーちゃん! ひろっち! 寝落ち? ここで?」  金曜の朝、あたしの部屋、カーテン越しの朝日。  ボス部屋を目の前にして、あたしたちパーティは解散を余儀なくされた。 「今日の夜、リベンジだかんね!」  残った本島の友達にボイスチャットすると、あたしはゲームからログアウトしてヘッドセットを外す。  ぐうっと伸びをして、背もたれに逆さにぶら下がると、鼻の奥からじわぁっと何かが広がるような感覚を味わった。  瞑った眼の奥、真っ暗な世界にちかちかと星が瞬く。  しばらくそうして、ゆっくりと起き上がったあたしは、「ふぅ」とため息をついて部屋を見回した。  あたしの部屋。  およそ現役JKの部屋とは思えないその部屋の装飾を一つ一つ確認する。  今はもう発売禁止になってるスチール缶も打ち抜くガスガン、M-16。  刃渡り19.5センチのコンバットナイフ、M9。これはM-16の銃剣としても使用できる。  隣にはアルミ製の軽い模造刀が3本。  そして、実際に使ったことは無いけど、サバゲー用のヘルメットやゴーグルが並ぶ。  戦争映画のポスターが貼られた壁まですべてを確認したあたしは、満足してベッドに転がった。  今日も学校がある。大学のスポーツ推薦が内々には決まったようなものだったけど、だからこそ真面目に学校に通って部活も続けなくちゃいけなかった。  もう同級生はみんな部活引退してるのになぁ。  でもまぁ、受験勉強するよりいいか。  まだ5時半。ちょっと早いけど朝練に行こう。あたしは軽くシャワーを浴びて制服に着替えた。  夏服も今日まで。  と言う事はこの由緒正しいセーラー服を着るのも人生で今日が最後だ。  お腹の所で3巻きスカートを短くして、あたしは鏡の前でくるりと一回転した。 「よっし」  ちょっと気合を入れて部屋のドアを開ける。  それと同時に、両親の部屋から「ぴぴぴっぴぴぴっ」と言う目覚ましの音と、「がちゃん」とガラスの割れる音がした。
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