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その日の夜、翔は父と風呂に入った。
翔から、父に一緒に風呂に入らないかと誘った。
1人でいる時が怖かった。
父は全てを察したかの様で、快くついてきてくれた。
翔にとっては、死をこんなにも近くで感じることは初めてだ。怖いのも無理はない。
しかし、それだけではない。
『じいちゃんが死んだ』
偶然だとしても、翔が昨日なんとなくついた嘘が本当になったのだ。
本来感じるはずのなかった恐怖。
1人ではいられなかった。
翔はその日、寝るまでずっと家族の誰かと過ごした。
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