思い

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思えばはじめから考える度耳の後ろがちりちりしてくる『真剣にセックスフレンドを探しています』の文字だった。 「痛い?」尋ねると 「いってーーっわボケ!」凄まれる。 おそらくあれは、真剣に『あっち』の代わりを探しています。そう解釈するのが正解。 あっちとは、過去に松永と深く繋がった誰かを指す。 その相手とは少なくとも簡単に代わりが見つからない程度には真剣に向かいあった人間だった。 あー。 嫉妬する男のダメージぱねぇ。 今目の前に瓦積まれたら叩き割れそう。 「でも悪いけど俺、誰の代わりにもならないよ」見上げる眼差しに真上からそう告げてやった。 綿パンのホックを外し、下着の中で中途半端に息づいてるものをおもむろに掬い取る。 「…――んんっ」松永がからだを固く強張らせた。手の中があったかい。 とくとく鼓動する生まれたての雛をにぎっているみたいだった。親指をのばし、小動物の頬を撫でるみたいに小さな段差部をこすった。 「ーー待っ、も、それやめ」 「無理」 中指と薬指でぎゅっとにぎりこむ。 「―――っあ、ああっ…!!」 ごめん、でも抵抗されたらどうにもできない。 「じっとして」 渇望してたって落ちてなんかこない。欲しいならきっと何かから奪わないといけないんだ。今どんな手を使ってでも自分のものにしておかないとあとで後悔することになる。なにかがそう教えている。 「―――酒のんだから勃たねぇって…」 そんなことを言いながら南の肩をつかむ手は押しのけたいのかつかまりたいのかどっちにもとれた。 「そーでもないよ見る?」 緩く撫でさすっているだけなのに脈打ちながら成長していく。 あっという間に硬い芯をもち反り返った。摩擦を速めると肩に熱い息がしみこんだ。
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