思い

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さっきまで柔らかい生き物みたいだったそこは、痕跡がどこにも探せないくらい姿を変えていた。 薄い皮膚だけをまとってる、中はオレンジに焼けた熱の棒が入ってそう。このまま触れていたら指紋も生命線も溶けて消えそうだった。 「ああ、っ、あ、みなみ…ーーっあ…」 真っ赤に充血した先端を、指がかするだけで腰が跳ねる。 幹を扱きながら梅の実みたいにまるく張り出した先端を親指でくるくるあやす。 「ーーくっ、あ、…!」 ただれそうな性器とひどく切羽詰まった反応に「ここ、あんまり自分で触らない?」 そんなわけないよなと思いながら聞いてみる。 「やると…眠くなんだろ…」 「ーーそっか…」 返ってきた言葉に、日頃松永が24時間いつでも出動態勢なことを思い出した。 今はとにかく気持ちよくさせたい。 親指と人差し指で窮屈に作った環の中に、張り出した先端を何度もくぐらせ往復する。 狭い円を無理にくぐり抜けるたび、中の管が圧縮され先端から絞り出される線液が南の手を濡らしていく。 それをまた性器にぬりつけながらドロドロの性器を限界までたかめていく。 南の肩に額をつけ腕につかまりながら苦しそうに息をする、松永のからだは緊張と弛緩を交互にくりかえす。 もうあまりもたなそうだった。 「ーーふっ…ぁ…あ」 放出の瞬間をまちわび、お腹の中で渦巻いてるだろう熱流に、出口を示すよう先端の切れ目を撫でさする。 「ああっ…あ、あっ」 「気持ちい?」 返事の代わりに透明な粘液がこぽっと噴き出した。半円状に盛り上がり、幹をつたい垂れていく。 「いきそうなの?」 「ーーテッシュ…そこ」 「取ってくる間にしらけるって。手に出していいよ」 先端をまるごと掴むように掌をかぶせ、左右ににじり攻め立てた。 「み、なみーーー、っあーーっ!」 大量の熱の塊が噴き出した。 掌の真ん中に窪みをつくり受け止め、残酷なくらい白い水たまりを少しの間ながめる。 喉をそらせ中々整はない呼吸にせき込む松永に「大丈夫?」と尋ねた。 「大丈夫、じゃねーよ…お前」
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