2章

5/7
前へ
/30ページ
次へ
「まさに女神だよ。こうしちゃいられない」 「そうなんだ。こうしちゃいられない、そのとおりだよアンジェロ。すぐに手をうたなきゃいけない。飛行機でイタリアからアメリカに手配しても来週中に届くかどうかはギリギリだ。だから今すぐ確認してもらいたいんだよ。アンジェロ」 珍しく物分りの良いアンジェロに気を良くしてペラペラとまくし立てていたが、ふと気になって僕はアンジェロに問いただした。「え?女神って?」 「シニョーレ。どうやら僕は新しいデスティーノを見つけたらしい。まさかハワイのイタリア料理店で女神に出会うなんてね!」 アンジェロの電話は突然途切れた。その後何度かけなおしてもアンジェロの携帯電話がつながることはなかった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加