恋の終わり、恋の始まり

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「まぁ……たった、それだけなんだけど……。でも、普段女扱いなんてされないから妙にくすぐったくて……」 あぁ、それでか。今までのまるで少年のような髪型を思い出しながら、友紀の顔を見る。 子どもの頃からずっとボーイッシュで俺と並ぶとよく兄弟に間違われていた友紀。 ――そういえば、髪の毛を伸ばし始めたのは夏休みに入る前のことだったような気がする。 「で、何の相談?俺に間を取り持てとかそういう?」 そんな面倒なことは──そっけなくそう続けかけた俺の言葉を友紀は遮る。 「ううん、そんな面倒なことしないよ。ただ──司に、聞いて欲しかっただけなんだ」 「そう……。まぁ、頑張れや」 「ん……ありがとう」 そう言って友紀は、何故か泣きそうな顔で俺に微笑んだ。
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