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5 鷲の墜落
新平湯にある巨大なビルの前までやって来た。
鷲のレリーフが飾られていた。
水樹勝夫を殺したが水系統の技は修得できなかった。花壇のところにマネキンみたいなものが横たわっている。
マネキンではなく死体だった。死後硬直をしているようだ。こんな人通りのあるところで死んでいるのになぜ誰も気がつかなかったのか?
答えは簡単だ。
誰かが《無関心》って術をこの街の住人にかけたからだ。この男を殺したのも俺じゃない。
コギャル風の2人組がペチャクチャ話しながら死体のまえを通り過ぎる。
「あれ?鷲崎じゃねぇの?」
「イロイロ悪いことしてたからなぁ?自業自得だろ?放っておこう、それよりデートに遅れちゃうよ」
鷲崎は左頬に2発の銃弾を喰らっていた。
右頬と首の右側に2つの貫通傷がある。
45口径の弾丸が路面から検出された。
ガレージからは車が盗まれている。
登録番号を調べた。
鷲崎婦人は気持ちの悪い婆さんだ。
美人だったら犯人を探してやるが、ブスは大キライだ。俺は副業で整形クリニックの営業マンをしている。「手術してくれたら助けてやってもいいよ」セールステクニックで扉を開けさせた。
《銀の鍵》はここでは使えないようだ。
鷲崎婦人から《火槍》って1127年から1132年にかけて南宋の兵士が使っていた武器を手に入れた。
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