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「はい、ありがとう新妻くん。座ってください」
ぐちぐち何かを言う栄を座らせると、マリンは教室中を見回した。
「改めて。最初の授業でも言いましたが、この授業では出席をとりません。成績評価は期末テスト一発勝負ですが、教科書の持ち込みは可能です。自学自習で点数がとれる自信がある者は、わざわざこの教室にでてくる必要はありません。貴方達だって、一限の魔法法史なんていう一般教養、必修でもなければでたくないでしょう?」
彼女の言葉に何人かが素直に頷いた。それに彼女は思わず苦笑する。
「出席した上で、内職をするのも居眠りをするのも構いません。ですが、おしゃべりは厳禁です。他の、真面目に聞こうとしている学生の迷惑になりますから。同じ理由で、寝るなら寝言は言わないでくださいね」
マリンの言葉にまた、小さく笑いがもれる。
栄は最後尾で頭を抱えた。
彼女はもう一度、教室中を見回すと微笑みながら、こう締めくくった。
「それが私、御厨マリンから貴方達へのお願いです」
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