異世界到着

6/6
293人が本棚に入れています
本棚に追加
/286ページ
「これ以上何かあるというなら、私達と事を構えることになりますが、よろしいですか?」 とても冷たい声と目で言った紫廉に、中年男は悔しそうに黙り込み、通してくれた 紫廉が立ち止まる 戸口に近い場所には他にも五人の人がいた どれもタイプは違うがイケメンで、ちょっとキラキラしている 「ご苦労だったな、紫廉」 燃えるように赤い髪の男の人が、苦笑して言う。派手で、かなりのイケメンだ 「ほんと、面倒だよねー。もっと痛めつけてもよかったんだよ、龍姫ちゃん」 長い黒髪に長身の、軽い感じのするイケメンが言う 「そうも言っておられぬ。龍姫殿に余計な負担をかける」 素っ気なく硬い言葉で言ったのは、短い青い髪のイケメンだ 「なんにしても早くここから出よう。居心地悪いったらない」 先の人達よりも少し若い、鳶色の髪のイケメン君が言う 「だな。俺もここは苦手だ。紫廉殿、葵離宮でいいんだな?」 白い髪を三つ編みにした、眼帯のイケメン君が言う うん、どれもタイプが違う。けど間違いなく黄色い悲鳴が飛んでくるレベルのイケメンだ 芸能人とかモデルって言っても通るぞ、これは 「そうですね、行きましょうか。龍姫様、お疲れとは思いますがもう少しお付き合いください」 優しい笑顔で言われれば、ただ頷くしかなかった
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!