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「これ以上何かあるというなら、私達と事を構えることになりますが、よろしいですか?」
とても冷たい声と目で言った紫廉に、中年男は悔しそうに黙り込み、通してくれた
紫廉が立ち止まる
戸口に近い場所には他にも五人の人がいた
どれもタイプは違うがイケメンで、ちょっとキラキラしている
「ご苦労だったな、紫廉」
燃えるように赤い髪の男の人が、苦笑して言う。派手で、かなりのイケメンだ
「ほんと、面倒だよねー。もっと痛めつけてもよかったんだよ、龍姫ちゃん」
長い黒髪に長身の、軽い感じのするイケメンが言う
「そうも言っておられぬ。龍姫殿に余計な負担をかける」
素っ気なく硬い言葉で言ったのは、短い青い髪のイケメンだ
「なんにしても早くここから出よう。居心地悪いったらない」
先の人達よりも少し若い、鳶色の髪のイケメン君が言う
「だな。俺もここは苦手だ。紫廉殿、葵離宮でいいんだな?」
白い髪を三つ編みにした、眼帯のイケメン君が言う
うん、どれもタイプが違う。けど間違いなく黄色い悲鳴が飛んでくるレベルのイケメンだ
芸能人とかモデルって言っても通るぞ、これは
「そうですね、行きましょうか。龍姫様、お疲れとは思いますがもう少しお付き合いください」
優しい笑顔で言われれば、ただ頷くしかなかった
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