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「・・・へ?」
「あ・・・ああぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
その書類を私と、カスティエルが同時に拾おうと手を伸ばし、お互いそれに気付かず『反対方向』に引っ張ってしまったのです。
そのせいで・・・
書類が破れてしまいました。
「も、申し訳有りません!!運命の書類が・・・」
「あ、ああ・・・そんな・・・」
余りの出来事に、必死に謝るカスティエルの声も聞こえませんでした。
「・・・ッ!!」
そこで、気付きました。この書類に書かれた人間はどうなったのか・・・と。
急いで魔法を使い、下界・地球の様子を確認しました。破れた書類に書かれた人間の運命を見る為に。
そして、私が見たのは・・・
『だろ?でさぁ・・・ぅわあっ!!?』
ズルッ・・・ゴッ!
『お、おい!?大丈夫か!?』
学校の廊下で、落ちていた紙を踏んで、後ろ向きに倒れる・・・貴方の姿でした。
~回想終了~
───────
「え、えぇぇぇ・・・( ; ゚Д゚)」
うそーん(゜ロ゜)
「つまり俺は、天使のドジで運命を決める書類が破かれて、その結果しょーもない死に方をした・・・と?」
「は、はい・・・本当に、申し訳有りません!」
再び土下座する女神・ユースティア。
どうでも良いけど、綺麗な土下座だなぁ・・・
まあ、死んだのは本当みたいだし、仕方無いかぁ・・・
「だ、大丈夫、だよ?ほら、死んじゃったのは、仕方無いし・・・わざとじゃないんだろ?ならもう謝らないでくれ」
「え・・・怒らない、んですか?」
女神に歩み寄り、肩に手を置いてそう言うと、彼女は顔を上げて俺の顔を見つめて来た。
くっ・・・美女の涙目+上目遣いは反則だろ。
「いや、まあ・・・正直怒りたいけどね?色々とまだやりたい事は有ったし」
「う・・・す、済みません・・・」
しゅん、と俯く女神。
なんか・・・可愛いな。
「あ!そ、それでですね?お詫びと言っては、なんですが・・・」
「ん?何?」
思い出した様に、再び俺を見上げる女神。俺が聞き返すと、彼女は立ち上がって両手を広げた。
「貴方を、転生させてあげます!!」
「・・・へ?」
今、何て言った?
『転生』・・・と言ったか?
「えーと、ですね?貴方を誤って死なせてしまったお詫びとして、剣と魔法の世界『アルジーア』に転生させたい、と思いまして・・・」
「マジでか」
「はい」
神様転生ktkr!!
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