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第1章仰天?? 部活後のシャワー室でのこと…
それはいきなりだった。青天の霹靂とは、まさにこんなことを言うのか!?
部活を終え俺が汗を流そうと部室のシャワー室に入った途端、それを見計らったかのように誰かが疾風のごとく現れ同じシャワー室へ侵入してきて、さっとカーテンを閉めた。『おおおおーっ!』と俺は後ずさりしながらも侵入してきた奴の顔を見て死ぬほど仰天した。
『な、何でお前が、こ、こんなところに来るんだよ!第一、部活も部室も違うだろうに…』みたいなことを俺は言いたかったんだが、奴の顔を見るなり、恐ろしさに唇が震え、それ以上、何も言えなかった。
奴とは往年、反目し合う仲で、とてもシャワー室で仲良く出来るような間柄じゃなかった。そんな奴が一糸まとわぬ姿でシャワーを浴びようとしている俺のところにやって来るなんて、何かあるんじゃないかと俺は恐怖心で一杯になった。
このままじゃ奴にやられてしまう!!
俺に対する恨みつらみ、うっぷんを晴らそうと何をされてもおかしくはない!!
俺はこのまま、どうなってしまうのかと…
しかし、そんな俺の焦る気持ちをよそに奴から発せられた第一声がこれだった。
『よっ、部活で汗と泥にまみれた、お前の、その体、今日は俺が全ー部洗い流してやるぜ、いいな!!』だって。
俺はまさかと思えるような奴の言葉に耳を疑いながらも、そのまま気が抜けたみたいに一瞬よろけそうになり、奴に体を預ける格好となった。俺はすぐ様、体勢を直そうとするも奴は…
『いいって、いいって今日は、このまま俺に体、預けて置きなって…』
と言いながら、それまで隠し持っていた物を、さっと取り出すと俺に見せてきた。何とそれは俺が愚かにも妄想で抱いていた危険な何かではなくボトル一杯に詰まったボディーソープだったんだ。俺はそれまで何か危険な物を隠し持ち襲われるんじゃないかと危惧してただけにホッとすると同時に奴の全体像もハッキリ見えてきた。奴もまた部活後で、俺と同じく泥にまみれに汗を垂らし素っ裸だったことが分った。
それでも、余りの出来過ぎに何か拭い去れないものを感じた俺は…
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