第3章今でも爆発しかねない恋の予感を抱(いだ)きながら…

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 ということで、これは俺が高校時代のことで、もう十年も前の話。高校時代のいい思い出になったんじゃないかと思う人もいるかも知れないけど、とんでもない話。結局してやられたんじゃねぇかと思うと未だ煮えくり返りそうで仕方がねぇんだ。  第一何が目的であいつが、そんなことをしていったのかが未だに分からねぇでいるし、 いかにも俺と仲良くする振りをして俺を貶(おとし)めようとしたのか!?、それとも、あいつなりに、いがみ合った関係を修復させたいと男同士、裸の付き合いが一番とでも、あんなことを思いつきしてきたのか!? それとも、まさかとは思うが敵対していた裏には実は俺に対する好意があり、あんなことまでしてきたとでもいうのか!? よくあるじゃないか好きだからこそ、いじわるしてみたり、からかい半分に絡んできたりみたいなことが、それのあれは男同士版だったとでもいうのか…。そんなありとあらゆる可能性を奴の行動から探ってはみるものの、あれが何だったのかが未だ分からない゛いたんだ。それに考えれば考えるほど逆にいらだってきて、物や壁に当り散らしては悔しさと恋しさとでベッドに顔を押しつけ男泣きまでしてしまう始末だったんだ。。男としちゃ、情けねぇが本当の話。それが、あの高校時代のシャワー事件!?以来ずっと、十年経った今でも悲しいかな現実とし続いていたんだ。こんな思いするなら、高校ん時、奴を壁に押しつけてでも、何であんなことしてきたのか、もっとちゃんと聞いて置けばよかったって思う毎日でもあるんだ。ただ今更、後悔したってどうしようもないことなんだが…、お蔭で俺の高校時代も青春時代も、そして今も恋人も彼女もつくらず俺は、俺は、俺の気持ちは、あれ以来ずっとお前のことだけなんだよ。だから、だから出来るもんなら俺んところへもう一度、戻ってきちゃくれないかと毎日、毎晩、祈るような思いで布団を石鹸の泡替わりに一人抱きしめてる俺でもいたんだ。
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