第3章 そして現在の状況にいたる

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「そっ……そんな慰めは不要ですぅぅ!どうせ…どうせ僕なんてここぞという時など肝心な時に必ずミスをして笑いを誘うお笑い要員なんです…だから万年熾天使にギリギリ引っかかってるだけの名ばかりの熾天使なんです……」 ウルウルと瞳を潤ませながらも必死に涙を堪えているのだろうが、そういうところが舐められるんだと思う。 というか只の男の娘として正しい行動なだけに最早笑い飛ばす以外のことが思い浮かばなかっただけだと思う。 「取り敢えずリエ、五月蝿いぞ。それで、セラフィムはどうした?」 他に人影が見えず問いかけると、今度は二人揃って視線を明後日の方向へ向けたことで、私は今のセラフィムの状況を悟った。
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