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?「……んん?何、この感覚……不快ね」
「っきゃあー!逃げて!」
「女の子が車に!」
登校途中の少女の耳に、誰かの悲鳴と車のクラクションの激しい音が鳴る。
?「っ、あの禍々しい闇……、アレはちょっと不味そうな奴!この分じゃあカケラ程度でしかない気がするしっ」
目を見開いた少女は素早く辺りを見回した。
?「っ誰も近くにいないの!?まさか事件が起こらないと気付かないとかふざけないでよ……!ちっ、仕方ないわねぇ、尻拭いしてあげられるのも最初で『最期』なんだから!覚えてなさい、きっちり報酬をいただくわ!」
そう忌々しげに吐き捨てると、少女はありえない速さで道路へと飛び出し───
キキーッ ドンッ
「きゃあー!?だっ、誰か!救急車を!あの子が女の子を庇って───」
周りの騒がしい声に、頭の鈍い痛みを覚える少女は思わず顔をしかめる。
段々と遠のく意識の中、少女は最期にふと思った。
(あぁ、まずい……これ、フラグだったかも───)
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