第1章 白いワンピースの女性

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「あっ…。」 僕が行き着いたひまわり畑には、既に先着がいた。 白いワンピースを着た、長い髪の美しい女性。 ひまわり畑といった背景がまた、その女性の美しさを際立たせていた。 その女性も、カメラを首にぶら下げている。 あれは…すごい、古いカメラだ。 おそらくPENTAXのMZ-3だろう。 90年代モノだ。 お父さんか誰かからの貰い物なのだろうか? しばらく彼女のぶら下げているカメラを観察していると、僕の視線に気付いたのか、彼女も僕の方に目を配り、軽く会釈をしてくれた。 不覚にも、ドキッとしてしまった。 なんだろう。胸の鼓動が速くなる。 身体が熱い。 …あの人と、話をしてみたい。 そして、できることならば、あの人の写真を撮ってみたい。
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