第1章 白いワンピースの女性

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「あの…カメラ、お好きなんですか?」 僕が悶々としている隙に、彼女は僕の近くまで寄ってきていた。 「ぉわぁっ!?」 予想外の展開にビックリして、僕はつい、変な声が出てしまった。 「あっ…!すいません…。」 申し訳無さそうに彼女が謝る。 「いっ、いえいえ!僕の方こそ…驚いてしまって、すみません…」 いつもの調子でオドオドしてしまっている自分がいる。このファーストインプレッションで大概『変な人』などのレッテルを貼られる。 「カメラ…、お好きなんですか?」 僕の心配をよそに、彼女が僕に質問してきた。 僕も首にカメラをぶら下げているものだから、気になったのだろう。 「はい…、僕、写真を撮ることが趣味なんですよ。今日も…、ここで写真を撮ろうかと思いまして。」 「それじゃあ、私と一緒ですね。私も見ての通り、写真を撮ることが好きで、今日も、その為にこのひまわり畑に来たんです。」 「あっ…、そうなんですか…!」 彼女と趣味や行動が一緒。それだけで僕の胸の鼓動が限界に突破しようとしていた。 (だめだ…、平静を保たないと…!) そう思って、彼女の方に視線を向ける。 彼女は、遠くの方に視線を向けていたが、 どこか、寂しいような、虚しいような、そんな顔をしていた。
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