第1章

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私が古いのか、いや古いとか新しいとかじゃない 彼らはまるでゲームのようにエッチを楽しんでいる 性にだらしないおじさんみたいだ あの子たちは純粋さやひたむきさをどこに置いてきてしまったんだろう 今時の子達がみんなそうだとは思いたくないけど… 彼らだけが特別とも思えない。 彼らだってほんとうは、人を愛する能力を持っている そう思いたい 今は恋をする前から望めばネットや雑誌やテレビで性の情報はいくらでも入ってくる。 それが彼らの純粋さを奪ってるの? 欲望を満たすためのエッチで、彼らは虚しくないのだろうか? 思い出すのは先日の濃厚な時間。 やってることは彼らと変わり無いかもしれない。 けれど私たちには愛がある。離れていても彼以外に好きになることはなかった。 彼だって6年間ずっと私に会うために頑張っていてくれた。 それがどれ程尊いものか、彼らには理解できないだろう。 彼らが唯一の人との恋ができるといい これから私は彼らに、相手が好きで好きで他の人は目に入らないような恋をしなさいと伝えよう それがきっとこの先の彼らの人生をステキなものにするはずだ 私と高村くんのように… ことあるごとに、人を本気で好きになることの素晴らしさを彼らに伝えていきたい。 きっと私なら出来る。 高村くんを思い出しながら思いを新たにしていた。
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