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山口先生は私にとっては危険人物で、
近づきたくないのに…
「ねえ、行きましょう?
同期の親睦会だからね、あなたがいないと始まらないの。」
「もし行っても、私は1時間くらいで帰りますよ。」
「え、そんなに早く?
夜一人で帰るのは心配だから、二人で一晩泊まって朝帰るのはどうかしら?
あなたと一緒なら山口先生、泊めてくれると思うの。」
「ダメですよ。私は好きな人がいますから、他の男の人のところに泊まれません。」
「浅井先生は頭がお固いのね。
じゃあこの前みたいに、私と山口先生で仕事帰りにお酒を買って、浅井先生のお宅に行くのはどう?」
「え、家は彼が時々来るからえっと…。」
「そう、彼氏が来るのね?私物があったりするの?」
「ま、まあ…。」
「残念ですわ、リア充の浅井先生には親睦は無理ってことですわね。
ダメ元で私だけで山口先生を誘ってみますわ。」
いつも押しの強い高橋先生なのに、今日は珍しくあっさり引き下がった。戻っていく背中が寂しそうに見えた。
ちょっと冷たいかなと思いつつ、ホッとしていた。
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