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「さて、やっとおれたちの出番だ。このお化け屋敷はマジで怖いらしいからな。楽しみだね、さくら」
「ね、ねえ、翔太、なんか怖い」
「ん?なんだ、さくら。直前になって怖じ気づいたのかよ」
「すごく、心臓がドキドキするの」
「おまえ、お化け屋敷なんか全然へっちゃらじゃないか。どうしたんだよ?」
「何でだろう、怖くて胸がドキドキするの」
さくらは、両手で胸を押さえると、潤ませた瞳で上目遣いに翔大を見つめた。
「ねえ、翔太。わたし、ほんとうに怖くて胸が苦しいの。翔太、お願いだから、手をつないでちょうだい」
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