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「離脱した後、二人きりになってからも共通の話題で盛り上がってもらうことが重要なんだよ」
そうするとクライアントは、こんなにも気が合う人と偶然にも出会えた。これは、自分にとって運命の出会いなんだ、と感じるものだということを二人は経験的に知っていた。
“キューピットプロジェクト”とさくらが名付けたこのフィールドワークは、好きになった人に告白したい、付き合いたいと願う人の依頼を受けて、その付き合い人との距離を縮めるのをお手伝いすることをそう呼んでいる。
二人の共通の友達に頼まれてダブルデートしたことが、このプロジェクトを二人が始めたきっかけだった。このデートをきっかけに友達は意中の女性と付き合うことになった。感謝を伝えに来たときの、二人の幸せそうな顔や、その前のデートのドキドキ感がとても楽しくて、心地よかった。
「あーっ、フリーフォールだ!翔太乗ろうよ!」
「次は、お化け屋敷だろうが」
「いいじゃない。乗ろう乗ろう」
そそり立つ鉄塔に向かって、さくらは翔太の手をグイグイ引っ張った。
プルプルとベルがなった後、二人を安全ベルトでくくりつけたシートは、ゆっくりと上昇を始めた。
「このプロジェクト、うまくいくかな?」
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