第1章 第2の冒険? そのお味は?

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応接室と言っても、ソファやリビングセットが置いてあるわけではなく、質素な机とイスが数脚置いてあるだけの部屋だ。 ドアをノックすると、部屋の中から 「どうぞ。」 という声が聞こえた。 リオさんかな? ドアを開けると、皆が居た。 どう言う状況か、一瞬扉を閉めそうになった。 何とウィムさんとカイアさんが抱きあっていたのだ。 そして神父さんの姿はない。 「お……お邪魔だったかな?」 私はおずおずと、扉を閉めようとした。 「待って、これは誤解なの。」 悲痛なウィムさんの声が響いた。 「まぁ、色々あってねー。」 リオさんが何か含みを持たせたような言い方をする。 「気にするな。 おっ、フィリプ兄見つかったんだな。」 ジェニス君がフィリプさんを見て駆け寄ってきた。 「皆、そっちはどう? 詳しい話聞けた?」 私がみんなに問いかけると、ウィムさんが 「それがねぇ、神父さんが忙しくて詳細までは未だ聞けてないのよ。」 と、答えてくれた。 そうか、未だ浄化が完全に終わってないもんね。 私がそんなことを考えていると、フィリプさんが突然話し始めた。
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