5人が本棚に入れています
本棚に追加
脇にはサンラン亭のおやじさんもいる。
いないのは、フィリプさんだった。
そう言えば、お風呂に行くって言ってたっけ。
「あれ?
どうかしたの?」
私は皆に声をかけた。
一瞬、皆は私の方を見たけどすぐにおやじさんが話し始めたので、そちらに視線が移った。
私も、何の話か興味があり席に着く。
「どうやら、神父は仕事で忙しくて孤児院の子供たちにプレゼントを買いに行く暇が無くなってしまったらしいんだ。」
おやじさんが顎に手を当てて、困ったように呟いた。
呟いたとは言っても、もともと声の大きいおやじさん。
私が普通にしゃべっているのと変わらないくらいの声量がある。
「あ、マロン。
これ、私たち指名の依頼なんだ。
私は受けてもいいのだけど、皆はどうする?」
ウィムさんが、持っていた獣皮紙を見せてくれた。
そこには、こんなことが書かれていた。
『孤児院の子供達に配るプレゼントを買ってきて頂けませんか?
そして明後日のクリスマス会で配る御手伝いをお願いします。
依頼主 神父
依頼料
前金金貨120枚 後金金貨300枚
買い物費用は別で用意させて頂きます。
クリスマス会で皆さんの夕食も御用意しております。』う~ん、そうか。
もうそんな時期なんだね。
最初のコメントを投稿しよう!