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それは毛糸のパンツ。
これ履くと温かいんだよね。
私は愛用している。
ジェニス君もきっと喜ぶよね?
「あ、この毛糸のパンツも一緒に。」
つい、勝手に口が動いていた。
「毛糸の手袋と、毛糸のパンツですね。
プレゼントですか?」
「はい。」
「では、プレゼント包装を含めると金貨8枚になります。」
店員さんがにっこりと笑う。
「はい、それでいいです。
お願いします。」
こうして、私はジェニス君へのプレゼントを購入したのだった。
可愛くラッピングされた、毛糸の手袋と毛糸のパンツ。
「ジェニス君喜んでくれるかな?」
私はそんなことを考えながら、ふと大通りに目をやった。
するとたまたまフィリプさんが目に入る。
私はバックパックにプレゼントをしまうと、フィリプさんを追いかけた。
「フィリプさん。
偶然ですね。
こんなところで。」
ほんと見つかってよかった。
何処を探そうか、悩むところだったよ。
「これが運命の出会いってやつでしょうか?
実は、フィリプさんに大切なお話があるんです。」
立ち話もなんだし、近くのカフェにでも入ろうかな?
「ん?
あぁ、偶然だな。
へー、運命の出会いか。
はい?」
なぜかきょとんとするフィリプさん。
まぁ、気にしない。
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