君の景色と僕の音

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駅員室のテーブルに案内されて、俺は椅子にどっかりと腰を降ろした。 苛立ちを表すように白杖で床をカツカツと叩き続けた。 駅員に事の経緯を聞かれたが、俺は足でテーブルを蹴りながら叫んだ。 「んなことよりコイツは何で謝らねぇんだよ!」 「まあまあ、落ち着いて」 何とか収めようとする駅員の声の中で何か書いている音が聞こえた。 「相手の方は申し訳ないと言っています」 「怪我はありませんか?と尋ねてます」 何故か相手の言葉は全て駅員が伝えてきた。
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