主演・専属  杏  樹

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  一 介の 企業の責任者と しての自覚を疑います!最も、借金を盾に 女を抱こう等と思惑する時点で、人としても 企業マンとしても失格です! 番 頭役 だった夫の 事故死も、今思えば、あれは 只の事故死とは思えません!不自然な所が 多すぎます。頭取が仕組んだ銀行絡みの陰謀、 乗っ取り計画の為の、事故に見せ掛けた殺人  だったかも知れません!?然し、証拠は何         処にも有りません.......今と               なっては闇の                   中… 御 客様が 御休みになった 深夜。私は宿の女湯で一日の 疲れを癒しますが、其の入浴中に夫の 死に、或、仮説を抱き一つ一つのピースを 繋げて行き、夫の死の最終結論へと辿り着き ました。一度、疑いの芽が生じると、疑惑は どんどん深まり、夫があんな所から投身自殺 を謀る筈が無い!自殺と見せ掛けた殺人事件 に相違ありません___  借金返済の為とて、偽装殺人を工作した、 限り無く犯人に近い男と、これ以上肌を重ね る事は、夫への裏切りに値する。私は、そう 判断して、頭取への肉体提供を拒みました!  其の時から......... 地 上げ屋の 嫌がらせ行為が始まりました___ 夜中や早朝で在ろうと、手段を選ばず土足 で敷地内を荒らしては、私を脅し、宿の空け  渡しを要求して来る。恐怖と不安に怯える      日々が続く毎日でしたが、そんな            中、私は寅と出逢い                  ました                    ♪ 私が 宿の正面 潜り門の前に停車中の 黒塗りセダンの車内へ押し込まれる所を 寅がダンプカーで通り掛かり........  ブァァァァァァァ~~~~ン♪♪  プァン♪プァン♪  プァァァァ~~~~ン♪ 驚 いた 私や地上げ屋達が けたたましい警笛音の方へ振り向くと、  ドドドドドドド......... トラック野郎擬きの一台のダンプカーが、 排気音高らかに、黒塗りセダンへと走り迫っ て来たのです!私も吃驚でした。車内へ押し  込まれた私は逃げ場が有りません!嗚呼、        私、死ぬんだと思いました。              運転席に視線が                 行くと、  『えっ?えっ?.......寅!?』 私 は既に寅と 交際してて、椎名の 事情や地上げ屋の事も伝えて有りました♪  
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