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ここだけでてこれたよ
夏場になって一日中クーラーをつけるようになった。俺は太っているせいか周囲のみんなが涼しい顔をしている時にも一人ふうふう息を荒げながら汗をかくタイプだから、クーラーは環境には悪いとは思いながらも二十四度に設定している。
部屋は数々の美少女のフィギアが置いてある以外には至って普通の部屋だ。
クーラーがベッドの真下にあるお蔭で風向きさえ調節してしまえば、常に涼しい風を浴びてられる俺にぴったりの部屋。
そんな快適な部屋である日不思議なことが起きた。
それは8月に入り熱帯夜の日が続いていたある日の事だった。仕事で疲れて帰って来た俺は、速攻でクーラーをつけてベッドにダイブした。
風呂に入らなきゃいけない、お腹も減ったしご飯も食べたいと色々な事が頭を過ったが、自分の使っているシャンプーと頭皮の匂いが染みついた枕に顔を埋めると抗えない睡魔が襲ってきた。ほぼ開いていない目で取り敢えず着ていたスーツの上着を脱ぎ捨て、部屋の電気を消した所で意識は闇の中に沈んで行く。
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