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キスをされた。
立花さんの腕が首に回される。
口を開けて深いキスを受けとめた。
吐息と共に唇が距離をとる。
唾液が糸を引いた。
立花さんをベッドへあげ、腕で後頭部を囲って仰向けにさせ、口腔をきつく吸った。
立花さんの体がびくびく動く。
感じてくれてる……。
涙が滲んだ。
どれだけしても足りない。
飢えを癒すように何度も口づけた。
気づいたら、朝日が差し込んでいた。
唇、ヒリヒリするな、と立花さんが笑う。
たとえ、俺の本性が悪人であっても、立花さんが笑顔でいられるよう考えて行動すれば、間違えを犯すことはないんじゃないか? だって、立花さんは幸せじゃないと全然笑ってくれない。そして、俺は立花さんの笑顔が好きだ。
俺はこの先、二度と、この人を悲しませたりしない。
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