ペロペロ

1

　俺は村正村にやってきた。ここには世界各国から怪物がやってくるそうだ。
　駅員を辞めた俺は食べるために妖怪退治をして暮らしていた。
　妊婦が前から歩いてくる。
「フーフー疲れたなぁ」
「大丈夫ケ？」
「変なしゃべり方ですね？」
「栃木の方言なんです」
「助けてください、子供が産まれそうで」
　俺は舌でペロペロ妊婦の腹を舐めてやった。
「キャハハッ?アレ？苦しくないわ?」
　俺は敵を倒す能力は低いが、回復する能力は誰にも負けない！
　妊婦から2000円をもらった。
「へっ、変態ではないですからね?」
「いや、端から見たら十分変態ですよ」
「トホホ」

　腹が減ったな？魚丼屋に入った。ギョドンヤって読むんだかんな？人魚の肉はとってもウマい！
「近くに漁港があるから朝揚げたばかりの人魚が食べられるんだ？」と、さかなクンみたいな顔をした店員がPRをする。ピーアールゲーム、PRG。
　俺はゲームの開発もしていた。
　人魚の他に河童肉もある。
「人魚丼を食べると、寿命がのびるぞ？」
　店員が教えてくれた。

　ギョドンヤを出て歩いているとゾンビが横断歩道を歩いていた。こわいなー！回復することは出来るけどダメージがヒドイと出来ないかも知れない。
「さっき、あの店に入ったよな？アソコ、偽装表示してるって噂だぜ？」
　ゾンビのクセにしゃべれるのか？
　本当は鯛とか鮭なんだけどそれを加工しているのかな？
　バスンッ！銃声が響いた。どこかから狙撃されている！？ゾンビが死んだ。
?ゾンビを回復させますか？てコマンドが脳内に表れる。美女なら何度でも舐めたいが、臭そうだし？NOを選択した。

　ギョドンヤをクビになった腹いせか？
　ガタンガタン………列車の音が聞こえる。
　ギョドンヤの依頼でスナイパーがゾンビを？
　だとしたら、ゾンビの言ってることが正しいのか？イヤ、アイツらに何度苦しめられたか？
　横浜でゾンビに襲われて瀕死の重傷を負ったことがあった。まっ？俺は生きてるんだし？別にどーでもいいか？ゾンビなんかどんどん死ねばいいんだ？

　スーパー『ローマート』が見えてきた。自販機の前に美女が倒れている。剛力彩芽にどことなく似ている。
「熱中症になっちゃって？」
　美女の頭をペロペロ舐めた。
「キャハハッ」
　美女が全回復した。
「ありがとう、助かったわ」