何時もの光景

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「昨夜眠れなかったんですよ…嬉しくて。  中々寝付けなかったんですよ…興奮して。  遠足前の幼稚園児みたいで、…可愛いトコあるでしょ?」 ーーーパコンッ! 「訳わかんねー事力説してんじゃねーよ。」 出席簿で私の頭を軽く叩き、先生はがっくりと項垂れる様に椅子に腰を下ろし、深々とため息を吐く。 「…すんません…。」 叩かれた頭を右手で擦りながら、しょんぼりしてみせる。 「遠足前の幼稚園児じゃなくて、お前は受験を控えた三年生だろうが…。 そこは嘘でもいいから、徹夜で勉強してました!位言って、俺を喜ばせてくれよ…。」 「…はぁ…。」(嘘でいいのかよっ) 担任からのお説教を聞き終えると、私は職員室を後にして脇目も振らずに、自分の教室を目指した。 階段なんて一段飛ばしで走った。 だって 早く会いたいからーーーー。
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