何時もの光景

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勢いよく教室のドアを開けて、愛しい人の姿を探す。 ーーーーーー居た!!! 窓際の修也の席の周りに男子が集まって、楽しそうに騒いでる。 その中に、私は大好きな人の姿を見つけた。 修也の隣の机に浅く腰かけてる後ろ姿は、間違いなくーーー 「憲司~!! 会いたかったよー!!憲司に会えない土日が、すご~く長く感じたよ~!!私頭がおかしくなりそうだったー!!!」 そう言いながら両手を広げて、憲司に抱きつこうとした私。 「そんなに俺に会いたきゃ、もっと早く来い!!今日は俺とお前で日直だろがっ!!」 振り向いた憲司は片手を伸ばし、私のおでこに手を当ててソレを食い止めた。 腕の長さが違うから、おでこを押さえられた私は、どんなに足掻いても憲司に触れられない。 「憲司~。手ジャマだよ!ギュってできないじゃん!!」 「させねーよ。」 そんな私達のやり取りを見て、周りから笑いが起こる。 「代わりに俺がギュってしてやろうか~?」 遠藤が笑いながら言った。 「やだ!憲司がいい!!」 「出たよ、春花の憲司病!」 皆が笑ってる。 憲司も笑ってる。 私は まだ足掻いてるーー。 何時もの光景。
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