色づく

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幻想的に咲き乱れる 満開の桜たちーーー 『……ホントだ…綺麗…』 気付いたら声に出して呟いていた。 そんな私に気付いた彼は、振り返り、満面の笑みで言ったんだーーー 『 ね。   この桜見れただけでも、  俺この学校来て良かったって          思える。』 その言葉を聞いた時、私の心を覆っていた鉛の様なモヤモヤが、ふっと軽くなるのを感じて、思わず泣きそうになり、慌てて顔を背けて振り返り…気付いたーー。 門から校舎まで続く並木道は、舞い落ちる桜の花びらで、綺麗なピンク色の絨毯を作っていた事にーー。
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