15話 監督

1/7
1427人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ

15話 監督

また私には女優としての日々がかえってきた。 冬哉さんにはオーナーとしての日々。 本読みに入って、とりあえず私を待っててくれた野沢監督やスタッフ、女優さん、俳優さんに頭下げた。 みなさん 「お帰りなさい!頑張ろうね」 「体はもう大丈夫?無理しないでやっていこう」 とか優しい言葉で迎えてくれた。 監督は 「何か変わったか?」 野沢監督らしい。すぐに心の変化とか知りたがる。 「『殺意』とか『殺される恐怖』知る事できました!」 って言ったら、監督は笑って 「『早智』にピッタリじゃないか。貴重な経験したなあ」 って言った。 私もつられて笑ってしまった。2人して『演劇バカ』なんだ。 監督と私は本当に同胞なんだと思った。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!