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「じゃあ、聞くね。…店潰れたら、どうすんの?」
「客1人居なくなって潰れる店なら、とっくに潰れてるわ」
「……じゃあなんで今まで真澄さん引っ張ってたの?」
「……まだ駆け出しホストでさ、全然金無い頃からずっと真澄着いてくれてて、俺には必要な人間だった。…『客』だけど、何年間も着いてくれてて、俺には居て当たり前の存在になってた。……好きなんじゃねえかって錯覚するくらい、長い期間居たからな」
「……『好き』、だったの?」
「…お前と知り合って、『好き』ってこういう気持ちだと知ったわ。真澄は客として好きなだけだったと気づいた。…真澄優先で何年間もいたから麻痺してた。……お前と初めてセックスしてから、真澄とセックスしても『客を満足させる為のセックス』しかしてないのな。美月だと『俺としろ。俺でよがれ。お前で気持ちよくなりてえ』…一気に出てきたわ」
「…体の相性に聞こえる」
「バカか。真澄とのセックスでイカねえよ。真澄がイけば気が済むんだよ。美月とのセックスだと『イカせろ』になるんだよ。何度もしたくなるんだよ。体だけなら風俗の姉ちゃんの方がテクあるからナンボでもイカせて貰えるわ」
「………」
「……お前でしかイキたくねえの。…お前が俺のでよがるのが嬉しいの。……お前をずっと腕から出したくねえの。守りたい女、お前だけ。側にずっと居て欲しい女なの。……好きなんだよ。1番しっくりくる。お前を『好き』って、1番しっくりきて、自分が納得できる言葉なんだよ」
「………」
「いつの間にか、俺の中で1番大事になっててさ、他、なんも要らないくらい大事でさ、今まで1番大事だと思ってた『夢』より大事になって……もう『離れる』とか『距離おいた好き』とか、本当やめようぜ。好きなら側に居ろよ。好きなら離れんのおかしいから」
冬哉さん、ネックレス外して私に掛けた。
「お前がしてろ。俺の誓いも、お前の誓いも、お前が身に付けてんのが1番似合うから」
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