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「口の利き方に気を付けなさいな小娘」
「はあ?誰が小娘ですって?色ボケた年増」
ディオが口を開く前にその二人は現れた。
こっちに気づく様子もなく口論を続けている。
「まあ!なんて失礼な…。端くれとは言え貴族の子女が口にしていい言葉ではなくってよ」
女性にしては高めの身長に褐色の肌。綺麗に結い上げられた艶やかな黒髪に、海色の瞳。
「その端くれ貴族の私にそう思われるような行動してる貴女がおかしいのでは?ターヘレ女伯爵」
小柄な体躯に色白の肌。緩くまかれた金髪のツインテール。時々朱が混じる珍しい金眼。
「喧嘩売ってるなら買いますわよ?」
「望むところですとも」
二人が顔に浮かべているのは綺麗な笑みだが、その手にはお互いの得物が握られている。
「お前らその辺にしとけよ?」
流石にこれ以上は見過ごせないので、制止するために声をかける。
「「!?」」
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