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Side ディオ
全員が円卓に着いたのを確認してか、柊南殿が口を開いた。
「とりあえず視察の話か…」
「その前にする話があるだろう」
出端が挫かれてか、微妙な表情で斜向かいのボーデンを見る柊南殿。
「いや、絶対荒れるから後のほうがよくね?」
「先に知っておくべきだろう?」
「いやでもさあ…」
いやそうな顔を隠しもしない柊南に厳しい顔をしたボーデン。
「荒れるかどうかは内容次第ではないか?」
「そうだよー」
「そうですわね、聞いてみないと分かりませんわ」
無言の攻防を防ぐために口を出すと、オスターとマイヤが続いてそう発言してくれた。
「えぇー」
「今日の午後なんだがな」
「あら、タイムリーな話ですわね」
神妙な顔をして話し出したボーデンにマイヤがツッコミを入れる。
確かにタイムリーだな…
「ああ、柊南に服従の魔術を掛けようとしてくれた輩がいてな」
はい??
「なんですって?」
「ちょっと聞き取れなかったんだけど…?」
「んーと?」
「へぇ…良い度胸じゃん」
ああ、確かに柊南殿の言うとおりだったな。
この内容なら荒れない訳が無い。
良くも悪くも、協会の幹部には柊南殿第一のメンバーしかいないのだから。
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