1.女の子…?

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シャワー室に向かう前に、タオルとボディーソープを持っていくため、一旦控え室に寄った。 そこへ、葵さんが顔を出した。 「親父、何だって?」 「食事に行く前に、ちょっと様子を見に来ただけらしいスよ」 板垣(いたがき)(まもる)さんは、オレのマネージャー兼事務所の副社長で、 以前は、自身もモデルをやっていたらしい。 「あっ……それと、女の子連れてましたよ」 「女の子……?」 「(まもる)さんの友達だって言ってましたけど……?」 「……オレの………?今日……だった……?つーか、本当に女だったのか?」 「何言ってんスか。しかもそのコ、すっげぇかわいいんスよ。オレのこと見て、顔赤くしちゃって……」 「お前なぁ………」 (まもる)さんは、半ば呆れ顔で呟いた。 「自分の姿、見てみろよ」 「あっ………」 そうだった……。 「女物の襦袢羽織って、胸がチラ見えしてる姿なんて……、直視出来るわけねぇだろ?」 「あのコ……純情そうだったしな……」 「それに……高校生のクセに胸板は厚いし、腹筋は割れてるし……妙に色っぽいんだよ……」   「ん……? なんスか?」 オレの反応にイラッときたのか、急に説教モードになった。 「お前は、全然わかってない。 お前には、男も惑わす色香がある!」 「……はぁ………?」 ……男なんて、惑わしたくねぇけど……。 「今回のアンケート結果だってそうだろ?」 「あっ……、それって、どんなアンケートだったんスか?」
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