5.あの日

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「ホント、オレってカッコ悪イな」 そんな紫津木の姿を見てたら、目の前が滲んできて……視界が悪くなって…… 「で、……何で泣いてんの?」 「会いたかった……紫津木に会いたかった」 「はぁ? さっき別れたばっかだろ?」 「もう……来てくれないと思ったから……」   「んなわけねぇだろ」 紫津木は小さく溜め息をつくと、オレの頭をクシャクシャっとした。 「確かにさっきは、へこんだ」 うっ… オレの反応を見てか、少し声を大きくして話しだした。 「だからと言って、ここに来たく無くなったり、如月のことを嫌いになったりしない」 ぇ……? 「だから……その顔は止めろ」 ???? またひとつ、溜め息をついて話し始めた。 「オレがへこんだ理由は、まだ如月に信用されてないんだな…て、思ったからだ」 「ごめ……ちが……」 「いいよ。待つから。話したくなるまで……」 と、綺麗な笑顔を向けてくれた。
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