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そんな紫津木の優しさに触れて、自然と彼の袖口を掴んでいた。
「ん?」
「話す……全部話すよ」
「え?」と、目を丸くして驚いている。
「早っ……つーか、いいの?」
「うん……話さないまま、会ってるのも辛いし……」
「わかった……」
「後、どうするかは、聞いてから紫津木が判断して」
オレは、大きく深呼吸した。
「人に初めて話すから、凄い緊張する…」
ふぅ…。小さく息を吐いた。
「ちょっと待て」
「ふぁい?」
出鼻をくじかれて、噛んじゃったし…。
紫津木はオレの隣に来て、片膝を立てて座った。
「真向かいに居るより、隣に居たほうが話しやすいだろ?」
と、包み込むように見つめられた。
「うん……ありがとう」
もう一度息を吐いて、
オレは、話し始めた。
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