その時、214号室に入ると…

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ある三日月の夜のこと…… 東京・阿佐ヶ谷市にあるR不動産の事務所で、二人の男性が残業していた。先輩社員が、 「君も今日で半月になるけど、残業した日は気をつけろよ」 「えっ、何かあるんですか?」 「五階建てのSコーポに住んでるんだろう。例の都市伝説、知らないのか?」 「あー、赤っぽい三日月の夜にSコーポの214号室に入ると、何かあるとか。僕が住んでるのは、その下の114号室ですから、大丈夫ですよ」  と正志(まさし)は笑い、やがて帰っていった。
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