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「え?萌絵、どうしたの?・・イヤだった?」
気が付くと・・あたしの頬に涙がつたってた。
「ごめん、萌絵・・」
蓮は頬の涙を優しく指で拭ってくれた。
「なんで・・・キスなんかするの?・・キスって・・・ついでに・・するもの・な・・の?」
あたしは嗚咽混じりに・・蓮に聞いた。
「クスッ、んな訳ないでしょ・・もう、そろそろ幼馴染み卒業して恋人になっても・・・いいんじゃないかなて思って・・・ごめん、驚かしちゃった?」
は?・・・恋人?・・あたしは驚き過ぎて涙が引っ込んだ。
「こ、恋人って?・・誰と?誰が?」
「決まってるでしょ、萌絵と俺だよ」
「・・・・・」
イヤイヤ・・待って・・・確かにあたしは蓮が好きかもしれないけど・・・まだハッキリわからな――
「バ~カ・・萌絵が俺のこと好きなの・・知ってるよ」
「・・なんで?」
「俺は、ずっと昔から萌絵が好きだから・・可愛いい萌絵の考えてること全部わかるよ・・・間違ってた?」
蓮は優しく笑ってあたしをそっと抱き締めた。
あたしは自分におきてることが信じられなくて言葉がでなかった。
でも・・確かに蓮のことが好きかもしれない・・・・イヤ、好きだ。
蓮の隣のポジションは誰にも渡したくない・・・蓮の特別でいたい。
蓮を誰にも取られたくない。
あたしのこと可愛いて言ってくれるのも蓮だけだ。
「・・ま、間違って・・ない・・かも」
「クスッ、でしょ?」
蓮は嬉しそうに笑いながら・・再び私のおでこに・・蓮のおでこをくっつけた。
たった今・・・あたしは、蓮と幼馴染みを卒業して・・・恋人になった。
そして・・・・・決して・・・幼馴染みではしない甘いキスを交わした。
―おしまい―
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