8人が本棚に入れています
本棚に追加
〝結局は思いやりなんだよね。学校って、勉強以前に、共同生活をすることを学ぶ最初の場だから、これから中学高校、大学、そして社会に出ていって、ひとりよがりでいていいわけがないの。みんなが楽しくやっていくために、ちゃんと調和して空気を読むスキルがいるの〟
〝コミュ障っていうのは、本人だけの問題じゃなくて社会的な問題なわけで。だって当人も社会の一員なわけだから。だから多少はね、嫌な思いをしてもらわないといけないし、周りにもそうしてあげる義務がある。そうしないと抜け出す努力もしないでしょ〟
ともかく、〝コミュ障〟という存在がいかに悪で、いかに吊るし上げることが正しいか。そういうのを競う、これも一種のゲームだと思う。
ネットゲームじゃない、スタンドアロンのテレビゲームにしても、僕は自分がプレイするのと同じくらい、人がプレイしているのを見るのが好き。最近はゲーム機の性能がどんどん上がって、3DのCGはどんどん綺麗になっていっているけど、自分でプレイしているとそれを眺める暇なんてない。そういうのが、人のプレイを見ていると見える。この人はプレイがうまい。この人は下手。そんなのはあまり興味がなくて、そのエフェクトが輝いたりまたたいたりするのを見るのが好き。
だってそうでしょう? 花火を見る時に、誰も花火師のことなんか考えたりしない。
ゲームは花火だ。
最初のコメントを投稿しよう!