8人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、掲示板も花火だ。ここで人と人が血を流しながら傷つき、戦い、苦しんでゆく。僕はそれを眺めるのが好き。ロボットアニメとか、大人たちは戦争を綺麗にカッコよく描いていると言って批判する。
ここでの魂のぶつかり合いは、とても綺麗だと思う。僕は見ている側だから。そういうところは花火だけじゃなくてロボットアニメにも似ている。
〝教室にいても一緒に遊んでもネトゲしててもずっと黙ってるコミュ障とか何考えてんだろね〟
ビーム兵器や炎の魔法が僕に向けて発射されても、僕は傷つかない。僕はスクリーンのこちら側にいるから。
†
ログインをすると、木下がもうクエストを見つけてきていた。この依頼を受けるぞ、という話はいつの間にか僕のいないところで決まっていて、僕はそれについていく。この立場は、傭兵、とかいう、難しい字を書くやつだ。
今回は報酬も多く、それだけ攻略に時間がかかる。今回はダンジョンらしいダンジョンをくぐり抜けてゆくから、方向感覚が要求される。
最初のコメントを投稿しよう!